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2016年7月25日 (月)

川口に一発レッドカード  さすが家本主審  試合を動かす

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2-2で同点に追いつかれた79分、川口が足の裏を見せてスランディング。

そしてアフターで相手の足に触ってしまった。

これには家本主審も驚きだったろう。

なにしろその現場が家本主審の前の前、1メートルも離れていない地点だったのだ。

接触のあった選手達と同じぐらい間近にいた家本主審。

まさか主審の目の前でこんなファウルをするプロ選手がいるのか。

いや現実に今起きた。

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マリーシアと言われることが多いが、その真逆の行為。

審判の見えないところで死角を確認してやるならともかく

主審の目の真ん前でこれをやるかという驚きのプレー。

ここまで無防備な頭でプレーする選手がいたのだと驚きの家本主審。

町田の井上がこのシーンを見ていたなら大爆笑だったろう。

川口をドリブルのやり方さえ知らない、ボールの蹴り方も知らない幼児とみなしたはず。

こんな奴がプロになれたのか。

そうした審判を欺く技術と暴力プレーだけでのし上がってきた井上からしたら

川口はレベルが最低のサッカー選手だった。

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そしてレッドカード後も過剰に痛がるジェフの選手。

このあたりもジェフの身の程だ。

町田の井上だったら、レッドカードが出たとしたら、もう大丈夫とさっさと起き上がるはず。

いつまで演技が続くのか、これは逆に家本主審の心証を悪くしている。

家本主審自体、あれがたいしたことないファウルであるとわかっている。

だが自分の目の真ん前でやられてしまったら

レッドカードを出さないわけにはいかないのだ。

もういいよ、おまえさん、そんな家本主審の心の声が聞こえる。

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試合をメイクしたがる家本主審が79分という美味しい時間帯に動いた。

もはや動かざるを得ない。

彼が生きてきた道を考えるなら。

家本の本能だ。

彼がこんなゲームメイクの主審になってしまったのも理由がある。

広島×柏をジャッジしていた家本。

柏のGK南が抱えていたボールをゴールネットに投げ込むという暴挙。

あれを主審として受け入れた時点で、家本の何かが狂った。

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猛烈に抗議する小林監督。

これはピッチ上の選手達を熱くさせず

代わりに自分が熱くなって選手たちを冷まさせるという手段だ。

そんな何もかもをわかった審判たちだし、外へ向かう川口。

一人少なくなり10人で戦う清水。

2-0のリードから2-2に追いつかれて残り10分強。

この家本のゲームメイクは誰もがジェフ有利に働くと思ったろう。

だがここで清水エスパルスと家本主審との相性の良さが発揮されることとなる。

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川口はこの日、Jリーグ初ゴールを決めることができ、

気分が高揚していただろう。

だが一発レッドを食らい、何もかも台無しに。

ジェットコースターのような人生となった川口だ。

だが試合自体もジェットコースターのように急激に展開し始める。

この家本の起爆剤に慣れていたエスパルスだし

合わせきれなかったジェフだ。

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ラインの外に出ると、控えの金子と碓井が駆け寄った。

俺なんかこんなに背が低くてもどうにかやってるよ、と諭す金子。

俺なんかこんなに背が高くてもどうにかやってるよ、と諭す碓井。

ジェフはこのあと逆転ゴールを決めた。

だが90分にジェフは胸トラップしたボールをオウンゴールして同点に。

そしてアディショナルタイムにテセの弾丸シュートで清水が逆転。

清水エスパルスの勝利で終わった。

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アウェイゴール裏の方向へライン外を歩いていく川口。

そんな川口を裸の石毛は黙って見守る。

余計な口出しは無用だった。

テセが試合後のインタビューで本当にやりやすいスタジアムだったと

フクアリを褒めていた。

私もここより見やすいスタジアムはこの世に存在しないと思っている。

日本平や日立台にはピッチに立っているのと同じようなピッチレベル席など

間近に選手達が迫ってきたとき、寄り添える至近距離席が多数あるが

全体としては死角席の多い欠陥スタジアムだ。

比べてフクアリは全席100パーセント、最高のロケーションとなる。

代わりにピッチレベル席はないし、ラインから相当距離がとってあり

選手を間近に感じたい客にとっては臨場感が薄くなる。

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枝村選手の体育座り。

この姿がすべてを物語っている。

下手な言葉をかけるより、自分の今の態度を見てくれ、それがすべてだ。

フクアリの360度切れ目なく客席が続く光景は

ピッチに立つ選手からしたら気分がいいものだったろう。

そしてフクアリはコーナー視界に定評がある。

ゴール裏ではなく、英語のコーナーがポルトガル語化したクルバという言葉でいわれるが

クルバからだとピッチ全体が手にとるようにわかる。

日本平や日立台でクルバとなると、客席がライン方向にしかないため

客が45度顔を斜めに向けるという不自然な格好でクルバを味わうことになる。

だがフクアリはそのまま正面向きでクルバの視界を味わえる。

ぐるっと客席がひと続きで丸みを帯びて曲がっていくのだ。

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それができるのは、そもそもメインスタンドとバックスタンドも

ラインに平行して真っすぐではなく

くぼみを中央に作るように緩やかに曲がっているおかげだ。

ピッチレベルで超至近距離を狙った専スタだとこれは到底できず

ナンセンスにすら感じるだろう。

だが専スタとして、全席100パーセント特等席で作るなら

そうした方が最高の設計となるのだ。

日立台タイプがいいか、フクアリタイプがいいか、これは意見が分かれるところ。

私自身、日本平や三ツ沢、ヤマハやウィングの最前列で試合を観戦し

その至近距離とピッチレベルに感動した経験も多い。

だがどの席でも試合全体はよくわからないし、死角席の割合が増える。

フクアリは最前列に座るほどピッチとの距離を感じてしまうが

どの席に座っても試合自体が、試合全体が間近に迫ってくる、そんな専スタだ。

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フクアリはできて年月が結構経つが

その後に作られた専スタを見ると、フクアリタイプはない。

フクアリタイプで作ったことがレアケースとなっている。

ドイツ国内にワールドカップのための専スタが次々と造られていった時期に重なっていて

ドイツの専スタは規模が倍以上のところがほとんどであるもののフクアリタイプだ。

ところがその後の傾向は、ピッチレベルと至近距離を大切にするものに変わっていき

フクアリタイプは造られなくなった。

もし、清水エスパルスが新スタジアムを造るなら

ガンバ大阪の吹田スタに代表されるようなピッチレベルで至近距離を選ぶか

それとも流行ではなくなった全席特等席のフクアリタイプを選ぶか。

私自身、結論を下せない。

どっちも良いとしか言いようがない。

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ライン外を歩いてきた川口だが、ここで客席の真下に入り込む。

そこはピッチよりさらに低くなっていて、半地下の通路だ。

半地下へ下りていく川口。

まあただ、どうせスタジアム観戦するなら

サッカーの内容なんてどうでもいいから、とにかく間近で選手達のプレーを

興奮こそが記憶に残る、という欲望もあるだろう。

私も三ツ沢の天皇杯をバックスタンド最前で見ていたが

試合終了間際、中村俊輔と伊藤翔のマッチアップを強く記憶している。

リードしたまま逃げ切りたい清水は、伊藤がコーナー付近のボールキープで時間を潰す。

それを必死にで奪いに来る中村俊輔。

あのプレーをテレビで見てたらどうでもいいものだし

フクアリで見ていたとしても、つまらないものに感じたろう。

だが三ツ沢で間近で見たあの伊藤翔のキープ、奪いとりたい俊輔は迫力満点で

いまだ強く記憶に残っている。

ああした良さはピッチレベルの至近距離専スタでしか起こりえない。

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半地下を進む川口。

日陰者となった彼だが、道は続く。

試合内容を味わいたい、そして選手の近さも感じたい、

そんな欲望を持つものにとり、フクアリは最高だ。

誰もが前方の席を確保できるわけでもないので

後方席で楽しむことを考えたらフクアリが圧倒的にいいかもしれない。

浦和レッズの埼玉スタジアムのように

あえて陸上競技場に近いぐらいに距離があってピッチレベル、

この視界がいいんだという人もいるだろうし、人の好みはそれぞれ。

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半地下を進む。

真上の客席からは見えていない、真下の世界。

ただ試合で感動した経験を思い出すと、もはや視界などどうでもよくなってくる。

エコパで行われた静岡ダービー、ジェジンのゴールで劇的な勝利をおさめた。

90分間視界ゼロだったが、あの感動はなかなかない。

陸上競技場のゴール裏は、試合に参加して応援するための席であり

視野はゼロだ。

何もわからない。

反対サイドは遠すぎて見えず、手前サイドはスポンサーボードが邪魔で見えない。

それでも応援する道楽。

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コーナーフラッグが萎れる。

風のないスタジアム。

ピッチ状況に関して、選手がボールを蹴るたびに土埃が舞っていた。

360度続きのフクアリはピッチコンディションが良いとは良いがたい。

だが日本最高のピッチコンディションでJ2降格した清水エスパルスだからこそ

ピッチコンディションより客席の視界をよくすることを望んでもいいのではと思える。

死角席だらけの日本平と思うと

フクアリには頭が下がる。

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ピッチの終わる先には、謎の集団が待ち構えていた。

半地下の通路を挟むようにして

客席真下に男達が座っている。

小さな折り畳み椅子に腰かけて。

彼らの存在の不気味さとその意味を感じないほど川口は落胆していた。

一発レッドカード。

若い彼が安易なプレーだった。

主審の目の真ん前でそれをすることが安易であり、馬鹿げていた。

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川口はさらに進み、清水ゴール裏に近づく。

日本平のメインスタンドはピッチに迫りすぎで死角が多いが

フクアリは嵩上げ分、ピッチと距離を離してあるので死角とならない。

他のピッチレベル専スタの1~5列目ぐらいをカットし

その部分を丸々空洞として距離を開け、

6列目ぐらいから最前列を作った按配だ。

この方式がピッチ全体の見やすさを確保する。

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半地下通路を上がり、隠し扉を開けて中に入る川口。

メインスタンド中央の入退場口を使わず

端にある隠れ扉をわざわざ使わせる。

これが退場者に対するフクアリの掟なのだ。

がんばれ、川口!

そんな安易な言葉を口にしてもいい。

考えろ、川口!

誰もよりも考えている。わざわざ言う必要はない。

と思いきや、また同じことをやってしまうようで怖くもある。

主審と至近距離であれはない。

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扉は閉じられた。

完。

いや、試合は続く。

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